2021年4月28日水曜日

第二の敗戦

 日本政府は東京五輪をどうしても中止できない。コロナ感染がどれほど拡大しようと、非常事態宣言がいくつかの都県になされようと、開催の決定権限はIOCにあり、日本政府にはないと説明している。契約上はそうなのだろうが、この無責任極まる日本政府の姿勢は歴史上既視感がある。

それは大東亜戦争(15年戦争)の終盤戦において、アメリカとの戦闘に負け続け、敗戦が決定的なのに誰も降伏を決定できず、東京等大都市大空襲、沖縄地上戦、広島・長崎の原爆投下と悲惨な最後をたどり300万人の犠牲を出した大日本帝国の崩壊と極めて類似した政府の無責任体制がそこに見られるからである。結局国民のことなど、どうでもよいのだ。

先日発表した福島原発の汚染水の海洋投棄に対して世界中から反対の声が聞こえてきているが、このまま東京五輪を開催しようと日本政府が強硬するならば、さらに世界中の反感を買い、日本にとって「第二の敗戦」となり、国民生活は絶望的なものとなるだろう。


0 件のコメント:

コメントを投稿